「バス釣りでエステルラインって使えそうなの?」と思っている人もいますよね。
結論から言うと、バス釣りでエステルラインは使うことはおすすめしません。
じっさいに使ってみたんですが、ライントラブルが起こりやすいので気を使って釣りに集中しにくく、テンポが悪くなってしまいます。
現状ではPEラインが僕の中でもベストな選択肢です。
それでは、じっさいにエステルラインを使ってみた感想を詳しく紹介していきますね。
ライントラブルが気になって釣りに集中しにくかった
僕は一般的に使われるセッティングよりも、かなり特殊なタックルでエステルラインを使ってみました。
まず、使ってみたエステルラインは、よつあみYGKのアンバコードS-PET0.8号(4.4lb)です。
バス釣りで使うフロロカーボンの4lbよりも強度があって、なおかつ1号よりも細いんです。
これなら強度も問題ないし、細いからよく飛ぶだろうという考えでこのラインを選びました。
そもそも今売っているエステルラインのなかで一番太いのが0.8号で、あとはもっと細いものしかありません。
エステルラインを使おうと思うと、必然的に選択肢が限られてしまいました。
使ったロッドはダイワのハートランド・冴掛ミッジディレクションSTです。
このロッドは普通のバスロッドよりもさらに柔らかく、繊細なロッドになっています。
もともとエステルラインを使おうと思ったきっかけは、このロッドの良さをさらに楽しみたいがためだったと言ってもいいくらいですね。笑
それぐらい繊細でよく曲がる、僕が今いちばん好きなスピニングロッドです。
しかし、実際にエステルラインを使ってみた結果、バス釣りでわざわざエステルラインを使う必要はないと思いました。
というのも、バスでの釣り方でエステルラインにすると、とても扱いづらいんですよ。
もともとエステルラインはハリが強いので、ライントラブルが起きやすいデメリットがあります。
エステルラインのなかでもいちばん太いものを選んでいるので、ハリが強すぎてライントラブルを起こしやすくなります。
とくにバス釣りのライトリグではラインテンションを抜きながら使うことが多いんで、スピニングのスプールにしっかりと巻かれにくくなります。
ナイロンやPEライン・細いフロロカーボンでは起きなかったような、スピニングのバックラッシュが起こりやすくなってしまいました。
こんな感じでドバッと糸が出やすい。
どうやらエステルラインは0.4号を超えると、ハリが強すぎていっきに使いにくくなるみたいですね。
そのため、ライントラブルを気にしすぎて集中力が維持しづらく、釣りのテンポも悪くなってしまいました。
釣りができないことはないんですが、そこまで頑張ってわざわざ使うものじゃないなというのが僕の結論です。
エステルラインを使うメリットも感じましたが、バス釣りではデメリットのほうが多かったということです。
もっと細いエステルラインで、トラウトやアジングをするのにはかなりいいんじゃないでしょうか。
僕は冬にエリアトラウトもやるし、海のライトゲームもやってみたいので改めてそちらでためしてみたいと思います。
感度と操作感はすごく良かった
釣り味としては、エステルラインでのバス釣りもけっこう面白かったですけどね。
フロロカーボンよりも感度がよくて、PEラインよりも水馴染みがいいのでライトリグの操作感もいいです。
エステルラインの細さと比重で、ライン自体の重さも気になりませんでした。
小さなアタリ、さらには魚が近くにいるような前アタリも感じることができ、いざ魚をかけると引きもダイレクトに伝わってきます。
太いものを選んだので、エステルライン直結でもとくに問題ありませんでした。
ドラグ設定もやや弱めにしていたので、アワセ切れもしませんでしたし。
ライントラブルさえ気にしなければ、かなり楽しいと思います。
今後エステルラインが進化していって、太くてもしなやかなものが開発されたとしたら、もう一度バス釣りで使ってみたいと思うくらいですね。
今のところ、僕の中ではPEラインのほうが釣り方に合っています。
じつは水よりも比重が重いPEラインが出てきているので、そちらをメインに使っていこうと思います。
エステルラインの特徴
- ほとんど伸びない
- 直線強度は強い
- 比重がフロロとナイロンの中間
- 紫外線で劣化しやすい
- 瞬間的な衝撃に弱い
- 根ズレには強くない
- ハリが強い
ラインの種類と比較
ラインの種類 | エステル | フロロカーボン | ナイロン | PE |
感度 | かなりいい | いい | やや悪い | ラインを張ればとてもいい |
水に対して | やや沈む | 沈む | やや沈む | 浮く |
伸び | ほぼ伸びない | 伸びにくい | 伸びやすい | ほぼ伸びない |
根ズレに対して | 普通 | 強い | ちょっと弱い | 弱い |
劣化スピード | 遅い | やや早い | 早い | かなり遅い |
しなやかさ | かなり固い | やや固い | しなやか | コシがない |
価格 | 普通 | 普通 | 安い | 高い |
巻き替え目安 | 半年、裏返しありで1年 | 釣行5〜10回、3ヶ月まで | 釣行1〜3回 | 半年〜1年、裏返しありで1年〜2年 |
ラインは自分の釣り方に合っている種類を選ぶこと
僕が今使ってるスピニングのメインラインはPEラインです。
ただ、使い続けているうちにいくつか疑問が湧いてきたんですよ。
「PEって感度はいいけど、ラインテンションを抜くとまったくわからなくなるなぁ。」
「フロロカーボンは重くて使いにくいから、他にいいラインはないだろうか?」
ということで、ナイロンの1号を使ってみたりしたんですが、ふとしたきっかけで「エステルラインはどうなんだろう?」と思いました。
「エステルラインの伸びがなくて、感度が良くて、比重が水より重いから水馴染みがいいって最高じゃない?」と考えついて、じっさいに使ってみることになったんです。
PEラインだと比重が水よりも軽くて浮くため、どうしても水馴染みが悪くなってしまいます。
ライトリグをやるときはなるべく底をとりたいし、バスに違和感を与えないためにもラインテンションはかけすぎないほうがいいかなと思ったんです。
「じゃあおとなしくフロロカーボンにしておけよ」って話なんですが、フロロは比重が重すぎて操作感が悪いんですよね。
じっさいフロロでやるとラインの重さが気になるんですよ。
竿先から出ているラインを持ち上げながらリグを操作している感があるんです。
僕が使っているハートランドの冴掛STだととくにそう感じます。
また、ラインが細いと伸びるし感度もPEより劣ります。
この問題をすべて解決してくれそうだったのがエステルラインだったんですけど、じっさいはライントラブルが起きやすくてそれはそれで問題ありでした。
なので、どのラインも一長一短という感じですね。
自分がやりたい釣り方にいちばん合っていそうなものを選択するしかないなって思います。
エステルラインを使うときに気をつけること
- 糸巻き量を8〜9割ほどにする
- ドラグをゆるめに設定する
- キャストの着水時にフェザリングをする
- 巻き始めのリーリングでラインテンションをかける
エステルラインを使うときの最大のネックはライントラブルです。
そのライントラブルを極限まで減らすための対策をしましょう。
とくに効果があるのは、キャスト時のフェザリングと巻き始めのリーリングですね。
(フェザリングとは投げたときにルアーが着水する瞬間にスピニングリールのスピールに人差し指を当てて糸が出るのを止めること。ベイトリールでのサミングと同じ効果があります。)
この2つをしっかりしておけば、ほとんどバックラッシュしなくなります。
もしエステルラインを使ってみたい人は、よつあみYGKのアンバコードS-PET0.6号がおすすめです。
バス釣りで使える細さで、強度も3.3lbあるので細いラインに慣れている人なら問題なく使えると思います。
あえておすすめはしませんが、大きいバスを狙うよりも、小さいバスをたくさん釣りたいときの選択肢としてはありだと思います。
ただ、デカいのが釣れても問題ないように、足場が高いところではタモを持っていきましょう。
ドラグ設定もゆるめが基本なので、オープンウォーターでの使用がメインになると思います。
小さなバスのアタリやリグの操作感を重視するなら一度使ってみてもいいと思います。
それ以外で使う理由がないので、かなり限られた使い道になるということを実感しました。
エステルラインのメリットを生かすなら、素直にアジング・トラウトで使うことをおすすめします。
バス釣りでのエステルラインを使ってみた感想のまとめ
- ライントラブルが気になって集中しにくい
- わざわざエステルラインを使う必要はない
- 感度と操作感はかなりいい
- 自分の釣り方に合っているラインを選ぶのが大事
- もしエステルラインをバス釣りで使うならライントラブルを極限まで減らすこと