スプリットショットリグ。
今の若い釣り人はスプリットショットリグなんて知らないかもしれない。(今は海釣りで、とくにアジングで見直されてきてるみたいだけど)
ことバス釣りではネコリグ・ダウンショット・ジグヘッドワッキーなんかがボウズ逃れの最終手段になってますよね。
でもでも、むかーしはフィネスな釣りといえば、スプリットショットリグだったわけですよ。(フィネスなんてオシャな言葉はなく、セコ釣りって言われてました、さいきんは横文字多過ぎやw)
そんなスプリットショットリグをもう一度見直したい、あるいは「スプリットショットリグってなんぞ?」っていう人もいますよね。
さっきも言いましたけど、フィネスな釣り方としてはダウンショット・ネコリグ・ジグヘッドワッキー・ノーシンカーあたりが今の主流です。
しかし!スプリットが使われいない状況だからこそ、スプリットショットリグが効果的で、よく釣れる状況もあるんですよ。
みんながしない釣りをするのもひとつの正解を得る道ですね。
初心者の方にもおすすめしたいリグですし、それなりに釣っている人のひきだしに加えておいても損はないリグのひとつです。
スプリットショットリグの特徴を簡単にまとめるとこんな感じ。
スプリットショットリグの特徴
- ワームをナチュラルに動かすことができる
- 簡単にリグることができる
- 重さとワーム、リーダーの調整でバリエーションが豊富
- 使うワームを選ばない
- プレッシャーが高い場所ではとくに効果がある
- 細かいアクションは苦手
初めて聞く人のためにリグり方のおさらい!
1:ハリと糸を結ぶ
2:リーダーの長さで結びコブを作る(ガン玉に糸を一周まきつけてもOK)
3:ガン玉を糸につける
4:ワームをセットする
スプリットショットリグは、ワーム・フック・ガン玉だけで作れる簡単な仕掛けです。
まずはフックとラインを結びましょう。
結び方は釣りに使われる結び方で、自分が結びやすい方法であればOKです。
数字ではパロマーノットが強いけど、わっかをくぐらせるのがどうしてもめんどいですたい…
僕は手が慣れていて結びやすいユニノット・クリンチノットをよく使います。
フックはマスばりを使うこともありますが、根掛かり回避のためにオフセットフックを使うことが多いです。
僕は小さいワームの場合は、デコイのSSフックとカルティバのマルチオフセットをよく使います。
SSフックはバランスがとてもよく、ワームとフックがぴったりおさまります。
マルチオフセットは村上さんが監修していて、一誠ワームとの相性抜群!
玄人になるほどフックにこだわり始めるけど、魚と釣り人をつなぐゆいいつの接点ですからね、正しいと思います。
フックと糸を結んだら、次はワームをフックにセッティングしましょう。
フックとワームはサイズがしっかりと合っていることが大切です。
ワームとフックサイズが合っていないと、フックサイズが大きすぎるとハリ先が飛び出して根掛かりしやすくなってオフセットの意味がなくなります。
フックサイズが小さすぎるとフッキングしたときにバスの口にきちんとかからなくなってしまい、悔しい気持ちになります。
ワームとフックサイズはぴったり合っているものを選ぶことが大切です。(と言いながら、たまにめんどくさくて適当になるw)
また、ワームに対してフックを左右対称に、まっすぐに刺すことは思っている以上に釣果に影響します。
あえてスティックワームを曲げて刺し、ダートしやすいようにするテクもあるけど、例外なのでとりあえず基本をマスターしてね。
これができていないと、きちんとワームが動かないこともあるので気をつけましょう。(とくにシャッド系・グラブ系はフックのセッティングが超重要です)
小さなことへのこだわりが積み重なって、思っている以上に釣果の差としてあらわれます。
釣りは釣れないときほど一匹の価値が重くなりますからね。
次に、シンカーを糸にとめます。
シンカーはガン玉といって、真ん中が割れているおもりです。
バス釣り用品の棚には置いてないところもあり、海釣りのコーナーに置いてあることもあります。(ちなみに、釣具は海釣りのほうが安いことが多いので、海釣りコーナーを見るのもおすすめです。)
ガン玉の割れ目にラインをはさみ込んで、プライヤーなどでガン玉の割れ目をしっかり閉じたらスプリットショットリグの完成です。
結びコブを作るとシンカーずれを防げるよ
スプリットショットのガン玉をつけるとき、そのまま閉じてしまうと、ラインがすべって釣りをしているときにガン玉がズレてしまいます。
僕はスプリットで釣りしてて、結びコブがないためにジグヘッドリグみたいにフックの手前まで来ちゃってましたからねw
これを防ぐためには、ガン玉にラインを1周巻きつけるか、結びコブを作ってからガン玉を閉じるようにしましょう。
結びコブを作るときは簡単な片結びでもいいんですが、エイトノットで作ると糸の強度が安定します。
片結びは簡単ですが、強度が弱くなってしまうデメリットがあります。(めんどくさいけど細かいことがラインブレイクを防いだりするんだよねぇ…何度か反省してます)
この片結びのときにガン玉をはさみ込んでしまうとシンカーのズレを防止できます。
エイトノット(8の字結び)は強度もそこそこ強く、ラインが直線になるのでおすすめです。
エイトノットで作った結びコブよりも前にガン玉をとめておけば、ズレてしまうのを防ぐことができます。
リーダーは30cmを基本にして状況で調節しよう
スプリットショットのリーダーは、おかっぱりの場合は30cmくらいを目安にするといいですね。
それぐらいのリーダーであれば、キャストのときも投げやすく、水中でもワームがナチュラルに動きやすいからです。
僕もリーダーを30cmくらいとって使うことが多いです。
だいたい手のひらを広げて、親指から小指までで20cmあります。(僕の場合はです)
あとは、どうやって動かしたいかによってリーダーの長さを調節します。
リアクション重視で重めのシンカーを使って素早く動かす場合は、リーダーを10センチくらいまで短くします。
これぐらいのリーダーでトゥイッチして誘うと、ワームが急に動いたあとにぴたっと止めるようなアクションが出せます。
さらに、ボトムの泥や砂を舞い上げて、ワームをその中に隠せるようになるので、さらにバスに警戒心を薄れさせることができます。
あとは、ダウンショットに反応しない、シェイクをバスが嫌っているようなハイプレッシャーのときは、40~50cmまでリーダーを長くしてゆっくりぼんやりした釣りにします。
ボートでの釣りでは遠投する必要がない、水深が深くてフォールで釣りたいということが多いので、70cm〜1mほどリーダーをとることもあるようです。
このように、リーダーは30cmを基本にして、どうやって釣りをしたいかによって調節していきましょう。
こうやって状況や釣り方に応じて調整しやすいのもスプリットショットのいいとこですね。
たまにはスプリットショット縛りしてみるのもいいかも。
応用が効くから、状況変化をつかむ練習になりますよ。
スプリットショットとキャロライナリグの違い
スプリットショットのいいところ
- 軽いシンカーが使える
- リグを作るのが簡単
キャロライナリグのいいところ
- 重いシンカーが使える
- アタリがわかりやすい
- バスの食い込みがいい
スプリットショットとキャロライナリグは仕掛けの構造がとてもよく似ています。
スプリットショットはシンカーをラインに直接とめるのに対して、キャロライナリグはバレットシンカー(または棒状のシンカー)を通してスイベルをつけ、そこからリーダーとフックを結んでいます。
基本的な構造は同じですが、スプリットショットのほうが簡単に作ることができます。
ガン玉はせいぜい3g以下のものまでしか用意されていないので、重いシンカーを使いたい場合はキャロライナリグにしましょう。
また、リーダー部分の糸の太さを変えたい場合も、キャロライナリグで対応することができます。
僕にとって、スプリットショットは作るのが簡単というのは大きなメリットです。
というのも、めんどくさいリグはそれだけでやりたくなくなってしまうし、ルアーチェンジをする気が起きなくなってしまいます。
いろんなリグをためしながらバスの状態を見ていくので、簡単に作れるリグが好きなんですよね。
ハードルアーを使うときはスナップを使いますし、ラバージグやシャッド系のワームを使うときもスナップで交換しています。
キャロライナリグは作るのがめんどくさいので、よほどでないかぎり最初から使うことはありません。
キャロライナリグはバスが遠くでしか釣れないときに、重いシンカー(12g・1/2oz以上)を使ってヘビーキャロライナリグにするのが僕の使い方です。
近くで釣れるときは、スプリットショットのほうを選びますね。
スプリットショットリグに使うシンカー・重さ
シンカーの重さは1gを基本にして、水深や釣り方によって重さを変えます。
オカッパリではそこまで水深が深いところを探ることはないので、1〜2.5g(号数表記では3B〜6B)までのガン玉があればOKです。
水深が浅い場所(〜2m)までは1gくらいのシンカーを使い、深い場所(2m〜)では2gくらいのシンカーを使います。
もっと重いシンカーを使いたい場合は、スプリットショットよりもキャロライナリグにしたほうがいいですね。
バス用のガン玉では、ウォーターグレムリンが有名です。
とくにこれがいいというわけではないので、ガン玉ならなんでもOKですけどね。
普通のガン玉だとラインに傷がつきやすいので、ゴム張りがしてあるガン玉もあります。(僕は気にならないので、普通のガン玉を使っています。)
どうしてもタングステンじゃないと嫌だという人は、ザップなどにある自動ハリス止めのついたダウンショットシンカーをガン玉の代わりに使いましょう。(探してみましたけど、タングステンのガン玉ってないんですね)
結びコブを作って、そこにひっかけるようにハリス止めをつけるといい感じになると思います。
スプリットショットリグで釣れるおすすめのワーム
スプリットショットリグでは、基本的にどんなワームでも使えます。
ストレートワームなら、信頼と実績があるゲーリーヤマモトのカットテールは定番中の定番ですね。
でかいバスから小さいバスまで釣れまくり、どんなリグでも対応できる万能選手
僕は一誠のスパテラをよく使います。
これで釣れなきゃ、あきらめるくらいよく釣れます
どちらもよく釣れるストレートワームですが、自分が好きなメーカー、釣れると信頼できるストレートワームなら何を使ってもOKです。
ワームとフックは左右対称・まっすぐに刺すのが基本ですが、実はあえてストレートワームをえび反りに曲げて刺すこともあります。
ストレートワームやスティックベイト系のワームをえび反り状態でフックに刺すと、アクションさせたときに不規則にダートするような動きを出すことができます。
これはちょっと重めのシンカーを使って、リーダーを短めにとった、リアクションスプリットショットをするときに効果的です。
不規則に左右にダートするようになるので、反射的にバスに口を使わせることができます。
クロー系ならOSPのドライブクロー・ゲーリーヤマモトのシュリンプ3あたりは人気もあって使いやすいですね。
アクションさせたときの腕の動きがヤバいです
高比重で使いやすいし、よく釣れる
リアクションスプリットをクロー系でやると逃げまどうエビ・ザリガニを演出できますよ。
シャッド系ならケイテックのスイングインパクト・一誠のキャラメルシャッド3.5インチ・スタッガーあたりがおすすめです。
安くてよく釣れるシャッドワームといえばこれ。
水をよく動かすので広い範囲を釣るのにおすすめです。
小さくピリピリと動く感じが小魚っぽいです。
もうひとつ、ゲーリーの3インチグラブもよく釣れます。
使う人が少ない今がチャンス!
昔はフィネスな釣りといえば、スプリットショットの3インチグラブと言われるくらいよく使われていました。
今ではスプリットショット自体も使われる頻度が少なくなり、ゲーリーグラブもそこまで人気がありません。
なので、バスが見慣れていない=その動きにスレていないので、逆にグラブはよく釣れるワームになっていますよ。
このように、人がやっていない釣りをするというのも、たくさん釣るためのテクニックでもあります。
スプリットショットの使い方・動かし方・アクションのさせ方
スプリットショットはシンカーをとめる位置・シンカーの重さ・使うワームによってさまざまな使い方ができます。
ズル引きで違和感なく食わせる
まずはボトムでズル引きです。
これは釣りをする場所の水深に合わせてシンカーの重さを変えましょう。
バスを引きつける力は弱いんですが、動きがナチュラルなので、ダウンショットなどのシェイクに反応しない場合に効果的です。
ズル引きをする場合には、投げてから一度ボトムまでしっかり沈めます。
ラインが沈んでいくのを見て、ラインが動かなくなったら底まで沈んだサインです。
そこからリールを巻いてワームを引っ張ってくるのではなく、竿をゆっくり横に引いてズル引きをしましょう。
リールを巻くとボトムにあるワームが浮き上がりやすくなってしまいますし、底にしっかりついているかどうかの判断も難しくなります。
竿を横に引いてきたほうが底の状態やバスが食ってきたときのアタリがわかりやすくなります。
もし底から離れているなと思ったら、ふたたびしっかり底まで沈めましょう。
竿を横に引くスピードは、アリが歩く速さくらいが一番よく釣れるスピードだと言われています。
かなりスローテンポな釣り方になるので、じれったく感じてしまうかもしれません。
バスが確実にいるのはわかっているけど反応しない場合に、スプリットショットのズル引きをしてみるといいでしょう。
トゥイッチで反射的に口を使わせる
トゥイッチは重めのシンカー・リーダー短めのリアクションスプリットで使うことが多いですね。
スプリットショットリグの構造を生かして、急にワームを動かして、そのあとぼんやりワームをただよわせることができます。
このメリハリの効いた動きで、バスに反射的に口を使わせるという方法です。
活性が低くてバスの食い気がない、プレッシャーが高くてバスがスレているときに効果的です。
1gくらいのシンカー・リーダーが30cmの普通のスプリットショットでもトゥイッチをすることがありますが、これはズル引きの間に少しだけチョンと入れるくらいですね。
どちらかというと、釣りをしている僕自身の集中力がとぎれないようにするための効果の方が高いです。笑
ズル引きは釣れるんですが、集中力が続かないぼんやりした釣りなので、たまにトゥイッチして集中するという感じです。
シンカーの重さでスイミングの水深を調整する
スイミングをするときは、リールを一定の速度できちんと巻くことが大切です。
リーリングのスピードが変わると、ワームが泳いでいる水深が変わってしまいます。
ジグヘッドのスイミングよりもナチュラルにワームを泳がせることができます。
また、使うシンカーの重さを調整することで、リーリングのスピードを変えずにワームを泳がせる水深を変えることもできます。
バスが中層に浮いていて、活性が高くて食い気があるときにはスプリットショットのスイミングが効果的です。
シェイキングでシンカーだけゆらす
これは特殊な使い方なんですが、シェイキングをしておもりだけを揺らすという釣り方です。
ワームを動かさずに、シンカーだけをゆらゆらさせるというイメージで動かしましょう。
スプリットショットなら、あまりワームを動かさずにシンカーだけをゆらすことができます。
縦ストラクチャーにフォールをさせて、放置をしても食わないときにシンカーだけをシェイクするという感じです。
かなり限定的な使い方ですが、スプリットショットをフォールさせた後にもバスを誘うことができます。
スプリットショットとダウンショットの使い分け
- プレッシャーが低い・バスがいる密度が低い場所ではダウンショット・ネコリグ・ジグヘッドワッキー
- プレッシャーが高い・バスがいる場所がわかっている場合は、スプリットショット
もちろん両方ともためしてみて、今はどちらのほうが釣れるのかを検証するのがベストでしょう。
スプリットショットは使うワーム・シンカーの重さ・リーダーの長さを変えることによって、いろんな場所で使うことができます。
ダウンショットリグも応用できる範囲が広く、よく釣れるリグです。
では、スプリットショットとダウンショットをどう使い分けるのかというと、それはダウンショットのシェイキングにバスが反応しないときです。
ダウンショットやネコリグでは、どうしてもワームを直接アクションさせることになります。
それが効果的なときもあるんですが、逆にバスが嫌ってしまうこともあります。
とくに釣り場のプレッシャーが高いときには、バスがワームをシェイクする動きを嫌って口を使わなくなってしまいます。
一方、スプリットショットはワームを直接動かすわけではないので、とてもナチュラルにアピールさせることができます。
バスに違和感を持たせず、ワームを食わせられるということですね。
スプリットショットのデメリットとしては、細かなアクションはつけにくく、ワームまかせの釣りになってしまうことです。
リグそのものがバスを引き寄せる力が強いわけではないので、水が濁っているところ・バスの場所が特定できていない場合・バスの数が少ない場所ではアピール力の強いワーム・釣り方にしたほうがいいですね。
たとえば、クロー系のワームでリアクションスプリットにしたり、シャッド系のワームをスイミングさせて広範囲を探るといった具合です。
他のリグでも釣れるのであれば、ネコリグ・ジグヘッドワッキーのほうがよく水を動かすのでバスへのアピール力は高いです。
また、流れのある川などで釣る場合も、スプリットショットは効果的です。
シンカーで釣る場所にワームをとどめておけて、なおかつナチュラルにバスを誘うことができるからです。
シンカーを軽くして、流れの中をただよわせながら釣ることもできます。
スプリットショットリグのまとめ
- スプリットショットはどんなワームでも使える
- リーダーは30cmを基本にする
- シンカーの重さは1gを基準にして、水深で変える
- キャロライナリグとはシンカーの重さで使い分ける
- 使うワーム、シンカーの重さ、リーダーの長さで様々なアクションができる
- ダウンショットのシェイキングで食わないときに効果的
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