ノーシンカーは、ワームとフックさえあればできるお手軽な仕掛けですが、実はかなり奥が深い釣り方なんです。
このページでは、よく釣れるノーシンカーリグを詳しく紹介していきます。
ノーシンカーリグの特徴、メリットデメリット
- フォールでゆっくり誘える
- 動きがナチュラルで口を使わせやすい
- 水深が深いところは苦手
- 軽くて小さいワームだと飛ばない
ノーシンカーリグはフックとワームだけを使うとてもシンプルな仕掛けです。
シンプルなのによく釣れるため、多くの釣り人が使います。
ノーシンカーはおもりを使わないため、とてもナチュラルに動くのが最大の特徴です。
フォールでも自重でゆっくりと落ちていき、ちょっとした水の流れでもゆらゆらと動いてくれます。
釣り人が操作しなくても動く、いわゆる自発的なアクションをするということですね。
このときの弱い動きがバスにとって口を使いたくなるんでしょうね。
他のリグのように不自然にも思える動きをしない、ハードプラグのようにラトルやフックの音がしないので、バスに違和感を与えません。
ノーシンカーはワームとフックだけしか使わないので、小さくて軽いワームだとほとんど飛びません。
ノーシンカーリグの使いどころ
場所別のノーシンカーワームとセッティング例
- サカマタシャッドやスイングインパクトでオープンウォーターの表層
- 縦ストラクチャーはヤマセンコーのワッキーがけ
- ブッシュやアシはオフセットフックのヤマセンコー、ファットイカ
ワームの大きさや形状を変えることによって、オープンウォーターからカバーの奥までいろんなストラクチャーで使えます。
ただし、シンカーを使わないので小さいワーム・比重の軽いワームでは使いにくいですね。
水深が3m以上の深い場所を攻めるのも得意ではありません。
自分が釣りたい水深まで送り込むのに時間がかかってしまい、効率が悪くなってしまいます。
水深が深い場所を攻めたいときは、ジグヘッドワッキーやネコリグ・ダウンショットリグのほうがおすすめです。
流れのある場所の縦ストラクチャー(川の橋脚など)もノーシンカーリグは不向きですね。
流れのあるところでは、どうしてもノーリンカーリグだとそのまま流されていってしまうからです。(あえて流れにまかせてドリフトさせる釣り方もあります)
流れのある縦ストラクチャーなら、テキサスリグや重めのジグヘッドワッキー・クランクベイト・スピナーベイトのほうが狙ったポイントを釣ることができます。
タックル別ノーシンカーリグ最強のおすすめワームリスト
スピニングで使うおすすめのワーム
万能のカットテールワーム4インチ
ワッキーがけにして使うことが多いです。フォールで尻尾を微妙にゆらゆらさせながら落ちていきます。塩入り高比重なので小さくてもよく飛びます。見えバスを狙うサイトフィッシングにとくにおすすめ。
ジャッカルのフリックシェイク
あえて曲げてあるのが特徴的なストレートワーム。これもワッキーがけで使います。やや素材がもろく、一本の単価が高いのでワームチューブで身切れ防止させたほうがいい。フォールでもシェイクでもスイミングでもプルプルと動きます。
OSPのドライブスティック
オフセットフックで使っても、フォールさせると尻尾がゆらゆらしながら落ちていく。塩が多く、高比重でよく飛ぶがもろい。トゥイッチしても綺麗に動く。
グラビンバズといえば、ゲーリーヤマモトの4インチグラブ
水深が浅いシャローでアシなどのカバーがある場所で表層をバズベイトのように引ける。水面をテールで波立たせるのがポイント。テールが切れてもイモグラブとして使えて経済的。
エバーグリーンのラストエース75
今までありそうでなかった絶妙なバランスのワーム。見えバスを狙うときにおすすめ。フラッシングとアクションが本物の魚みたいに見える。フックの大きさとセッティングが大事。1本あたりの値段は高め。
デプスのブルフラット
スパイラルフォールでゆっくり落ちる。平らなボディによる水押し、フォールスピード、ボリューム感が絶妙。人気が高くて欲しいサイズ、カラーが手に入りにくい。
ベイトタックルで使うおすすめのワーム
ノーシンカーといえば、ゲーリーヤマモトのセンコーを思い浮かべる人も多い
ベイトでもスピニングでも使いやすい。状況に応じて3インチや5インチとも使い分けれる。ただの棒に見えるけど、水中でのアクションは素晴らしい。オフセット・ワッキーがけの両方で使いやすい。
デプスのデスアダー
ノーシンカーでもよく飛ぶ。デカバスを狙うために使う。状況に応じて縦刺し、横刺しが選べる。フッキング性能がけっこう高い。フォールだけでなく、スイミングでもゆらゆら動いて釣れる。
ケイテックのスイングインパクトファット
スローでも早巻きでもしっかりブリブリとテールが動く。メイドインジャパンなのに安くて良心的な価格。耐久性もそれなりにあるのでコスパ抜群でよく釣れる。
ゲーリーヤマモトのファットイカ
重量があるのでよく飛ぶ。フォールがゆっくりでよく釣れる。放置していてもスカート部分がゆらゆらしてくれる。カバーにバックスライドさせて送りこめる。本体が太いのでしっかりフッキングできるタックルセッティングが大事。釣れるけど高い。
ズームのスーパーフルーク
表層でトゥイッチ、ジャークをするとパニックアクションが出せる。人気のサカマタシャッドよりも安いが、最近はどちらも手に入りにくい。
ノーシンカーをベイトリールで使う場合
ノーシンカーでベイトタックルを使うメリット
- 太いラインを使える
- カバーに正確にキャスティングできる
- ストラクチャーからバスを引きずり出せる
- キャストの手返しがいい
ノーシンカーをベイトタックルで使えば、カバー攻略の選択肢を増やすことができます。
カバーの釣れそうな箇所に正確にキャストしやすく、太いラインを使うことができるのでバスを一気にカバーから引き離すこともできます。
ノーシンカーとひとことで言っても、使うワームで投げやすさもまったく変わります。
センコーやサカマタシャッドなどのでかいワームであれば、普通のベイトリールで扱うことができます。
ただし、ベイトフィネスでカバーに小さなワームを投げたいというのであれば、専用のリールが必要です。
たとえば、シマノならベイトフィネス専用リールのスコーピオンBFSがあります。
幅広いユーザー層をから絶大なる支持を得るスコーピオンにベイトフィネス仕様が誕生。FTB(フィネスチューンブレーキシステム)を搭載し、ピッチングによる低弾道アプローチも意のままに決まります。海水でも使用でき、流行となっているソルトのベイトフィネスゲームにもマッチします。ドラグはエキサイティングドラグサウンドを採用。
ダイワにもベイトフィネス専用リールはありますが、SVスプールを搭載しているベイトリールなら、ベイトフィネスとは言わないまでも、そこそこ軽量のワームまでノーシンカーで投げることができておすすめです。
本場アメリカで実績を重ね、グローバルに活躍するTATULAにいよいよ「SV CONCEPT」 を搭載。コンパクトTWSとの組み合わせで抜群のキャスタビリティーを発揮しながらもバックラッシュの悩みはほぼゼロで、フィネス~ビッグベイトまで完全網羅。スーパーメタルフレーム、超々ジュラルミン製SVスプール採用、その性能と一切の妥協を許さない磨き上げられた外観にダイワの本気を感じてほしい。
ノーシンカーに適切なラインの種類・太さ
各ラインの特徴
ラインの種類 | 特徴 |
ナイロンライン | 伸びやすい、しなやか、吸水しやすい、比重が水に近い、劣化しやすい |
フロロライン | 伸びにくい、コシがある、吸水しにくい、水より重い、劣化しにくい |
PEライン | まったく伸びない、コシがない、吸水しない、水より軽い、細くて強い、劣化しにくい |
釣り方によるラインの選び方
- 無難になんでもやりたいならフロロ
- 表層系・巻物メインでいきたいならナイロン
- ノーシンカーを遠投したいなら細いPE
ノーシンカーといっても、どんな釣り方をするかによって最適なラインは変わります。
ノーシンカーの最大の持ち味はフォールにあるので、ノーシンカーのフォールをメインにいろいろやりたいという場合はフロロラインを使えばOKです。
カバーにノーシンカーを打ち込んでいくような釣りにもフロロは向いています。
一方、ノーシンカーでも表層系(スティックベイトのトゥイッチ、グラビンバズなど)をしたいのであれば、ナイロンラインのほうが扱いやすくなるでしょうね。
琵琶湖などのでかいフィールドで遠くのウィードを狙いたいという場合は、遠投をする必要があります。
そのときには、PEラインの特性を生かして遠投することができます。
ウィードを切りながら釣りをするのにも向いています。
PEラインでノーシンカーを遠投する釣り方
ノーシンカーを遠投することで、遠い場所でもナチュラルにバスを誘うことができるようになります。
たとえば、対岸のカバーまでノーシンカーを飛ばせば、プレッシャーが低い状態のバスを釣ることができます。
琵琶湖のウィードエリアでも、シンカーがひっかかって釣りにくいときに高比重のシャッドテールワームなら丁寧に探ることができます。
このように、ノーシンカーはフックとワームだけの仕掛けなので、いろんなストラクチャーにひっかからずに攻めることができます。
遠投に特化させるなら、細いPEを巻いたスピニングがおすすめです。
PEラインはまったく伸びないので、沖でもしっかりフッキングさせることができます。
対岸のカバーを攻めるなら、正確にキャスティングできて、太い糸が使えるベイトタックルのほうがおすすめです。
遠投したいなら、空気抵抗が少なくて高比重のワームがおすすめです。
ノーシンカーリグで使うおすすめのフック
基本的には自分が好きなオフセットフックを選べばOKです。
僕はデコイのキロフックをよく使います。
【メール便可】 デコイ キロフック ワーム17 DECOY Kg HOOK
キロフックはゲイプ・ベンド幅など、全体的なバランスがとてもいいフックです。
適度な伸びがあり、フッキング性能も高いです。
なにより1本あたりの値段が安くて、だいたいどこの釣具屋にも売っています。笑
コーティングがしっかりしているのか、ゲーリーのような塩入りのワームにセッティングしておいたままでも錆びにくいと思います。
あとは、ノーシンカーを思いっきり遠投するときにはザップのパイルドライバーがおすすめです。
ザップ Ring de Pile Driver リングドパイルドライバー
とくにでかいワームをノーシンカーで遠投するときに重宝します。
通常のオフセットフックとは違い、ワームキーパーがバネ状になっているので、簡単にずれることがありません。
でかいワームでのノーシンカーでは、ワームがフックとずれることが多いんですよね。
いちいちチェックしているとリズムが崩れてしまうので、釣りに集中できなくなってしまいます。
ワームのズレを気にせず、釣りに集中するためにもおすすめです。
ただし、フックとバネの耐久性が弱いので、デカバスが釣れるとバネ部分が壊れてしまうデメリットもあります。
ワームのズレを防ぐか、それともバネの耐久性を選ぶかということですね。
ノーシンカーリグでの釣り方・アクションの付け方
フォールでゆっくり誘う
他のリグではできない、ノーシンカーリグが最大に生きる釣り方はフォールにあります。
シンカーがついていないため、ゆっくりと時間をかけてフォールさせることができるのはノーシンカーだけです。
とくに縦に伸びたストラクチャー(杭・橋脚・立ち木など)で効果を発揮します。
ジグヘッドワッキーリグもフォールで誘うことができるんですが、フォールスピードに違いがあります。
水をしっかり押して早めに落ちるのがジグヘッドワッキーで、水押しが弱くてゆっくり落ちていくのがノーシンカーです。
どちらもフォールで食わせることができるリグですが、バスの活性に合わせて使い分けるといいですね。
通常は活性が高いほうがジグヘッドワッキー、活性が低いときはノーシンカーのほうが効果的だと言われています。
狙いたいポイントにルアーをキャストしたら、あとはテンションをかけずにそのままフリーフォールさせていきます。
このとき、沈んでいくラインに注意しておきましょう。
ワームとラインがゆっくりと沈んでいくなかで、違和感・変化があるときはバスが食っているサインになります。
たとえば、横方向にラインが走ったり、ピクッとラインが動く、底までワームがついていないのにラインの動きがとまる、ラインの沈みが止まらないといった感じです。
ラインに違和感があったら、まずは竿とラインが直線になるまでリールを巻いて、ピンとラインが張ったらフッキングをしましょう。
びっくりしていきなりフッキングしても、フックがバスの口にしっかりかからずにバレてしまう可能性があります。
ノーシンカーは放置していても釣れる
じつはノーシンカーはなんのアクションもさせず、そのまま水中に放置しておいても釣れることがあります。
ワームの素材が柔らかいためか、放置していても微妙な水の流れにゆらめいたり、風が吹いてるときはラインが風にあおられてワームも少し動いたりしています。
人間から見れば、まったく動いていないように見えるかもしれませんが、バスにとっては放置していてもワームは気になる存在のようです。
なかには10分以上ワームを放置しておいても釣れることがあります。
ただし、ここなら確実にバスがいるだろうというところで放置をしないと意味がありません。
放置はキャストしてから何もすることがないので、休憩がわりに、ラインの動きをぼーっと見ているといいかもしれませんね。笑
シャッドテールワームをただ巻きで使う
おもにシャッドテールのノーシンカーでただ巻きをします。
テールがぷるぷると動く範囲で、ゆっくりとリールを巻いていきます。
水面付近やウィードエリアを広く探っていくときに使われます。
ハードプラグよりもひっかかりにくく、ラトルやフックの音がしないのでナチュラルにバスにアピールさせることができます。
ワームを通す水深を深くしたい場合は、ネイルシンカーをワームの腹に打ち込むか、おもりがついたオフセットフックを使いましょう。
こういったネイルシンカーをワームの腹側に打ち込むと水深調整ができます。
こういったシンカーとフックが一体化したものもあります。
シンカー部分にはアシストフックやブレードをつけれたりするので、けっこう便利です。
トゥイッチ・ジャークで逃げ惑う魚を演出する
太くてハリのあるスティックベイトやソフトジャークベイトを使うことが多いですね。(ヤマセンコー・ドライブスティック・サカマタシャッドなど)
ジャークさせることによって、逃げ惑う魚を演出することができます。
コツとしては、緩急のついたロッドアクションをさせることで、メリハリのある動きを出させることです。
ロッドを急に動かすか、リールを急に巻いて止めるという動作を繰り返します。
トゥイッチはジャークよりも弱めのアクションで、逃げるというよりも弱っている魚をイメージしてアクションさせていきます。
どちらのほうが効果的なのかは、そのときの状況しだいですが、リアクション要素が強いのはジャークですね。
活性が高い・バスのいる密度が低いところではジャークしたほうがいいケースが多いです。
表層でゆっくり誘うならノーシンカーワッキーリグがおすすめ
ノーシンカーワッキーリグとは言っていますが、ただマスばりをワームの胴体にチョン掛けしただけです。笑
ジグヘッドワッキーリグのマスばりバージョンですね。
マスばりをワームの胴体に刺せばOKです。(いちおうオフセットフックでもできます。フックを変えるのがめんどくさいときはぜひ)
ちなみに、ワッキーリグにするときはワームチューブを使うと身切れ防止になってワームが長持ちしますよ。
ノーシンカーワッキーにすると、水平姿勢をきちんと保てるため、フォールがかなりゆっくりになります。
これが表層を意識しているバスにかなり効きます。
とくにポストスポーン時など、バスの体力がなくてスローな動きに反応しやすいときには効果的です。
低比重のワームをワッキーリグにすると、表層付近で弱った魚を演出することができます。(いわゆる水面ピクピクという釣り方です)
アクションは竿をシェイクさせるんですが、水の抵抗が大きくなるため、バスへのアピール力も強くなります。
ノーシンカーリグのまとめ
- フォールと表層が得意
- ナチュラルな動きが出せる
- 放置していても釣れる
- 使うワームによって幅広い状況に対応できる
- 水深が深い場所は苦手